ドライブ映画を見てきました（ネタバレ有り感想）
映画のネタバレを含む感想ですので、未見の方はご注意を。
色々思うところがあったので、書き留めておきます。
ネタバレ感想は本来映像ソフトとして発売されるのを待つべきなのですが、これまでの経験上、大概その時には思ってたことを忘れてしまうので
見終わった印象としては、アレ？意外に丸く収まったなといった感じ。
本編とかなり話がリンクしているように思えていたんで、超デットヒートドライブの存在なども含めて、今後本編の設定に変化が起こるような内容かと思っていたんですが、結果として、すっぱりこの映画の内容を飛ばしてしまっても、本編を見る分には問題のない事件でしたね。
すったもんだした挙句、なんだかんだで元通りというヤツです。
映画見ないとわからないような前提で、本編の内容に変更加えられるわけもないので当然といえば当然なんですが、本編の中で思わせぶりな振りが幾つもあったので何かしら影響があるかと思ったんですがそれは特になさそうです。
しかし、3号事件といい今回といい、時間がテーマのでもないのによく歴史が書き換わる世界だなあと思うのですが、それはそれとして見終わった後に幾つか疑問が残りました。
疑問1
映画予告の段階で既に出てきている展開ではありますが、ベルトさんが制御不能の暴走を起こすというのが話のポイントになるんですが、あの暴走自体は伴野博士にベルトをコピーされた時に仕掛けられたプログラムによるものということで良いのかな？
映画内では当初、それはクリムの本性が現れたからだと説明され、それを根拠にベルトさんは一度破壊されることになります。
結局それは嘘よねんということでしたが、では暴走自体はなぜ起きたかの解説はなかったように思います。
事件の首謀者で未来から来た嘘息子、エイジことロイミュード108の仕掛けなのか、暴走自体は伴野博士の仕掛けによって歴史的に起こる事態で、108はそれを利用して歴史を書き換えようとしたのかいまいち判然としませんでした。
まあそれ以前に、ベルトさんの暴走について進之介もベルトさん自身もあんまり原因究明を深くせず、破壊して解決という一番短絡な方法に走ったのもどうかと思いましたが。
疑問2
38話のラストに出てきて思わせぶりにうそぶいてたクリムスタインベルト人間体はなんだったのか。
アレに加えて、予告ムービーで未来の支配者を演じている姿から、正体はどうであれ人間体のクリムが存在しているものとミスリードされてしまいましたが、少なくとも未来の映像に関しては完全嘘だった模様。
じゃあ38話のあれはということになりますが、本編で回収される別の伏線でしょうか。
回収される伏線だったとしても、映画に全く関係ないとしたらひどいミスリードだし、そもそも回収もしないとしたら反則だと思うんですが。
こういった部分もはじめ、全体的に大雑把な所が目立ったなあという印象はありました。
本編のドライブは刑事ドラマを意識する所もからか、割にトリックや展開に緻密さがあるように思いますが、そういうのはあまり感じられなかったですかね。
尺が短いのに加え、アクションシーンに割く割合が多かったせいで、結構複雑な展開の割に説明が足りなかったようにも思います。
ベルトさん復活のプロセスもちょっとご都合主義的にすぎるかなあという気もしました。
進之介復活とタイプトライドロン誕生の時ぐらいの大仰な理屈が欲しかった気もします。
まあ、細かい設定はともかくとして、全体的にアクションは多めで派手でした。
ドライブは始終追い詰められていて、ボロボロの傷だらけという本編では中々お目にかかれない姿が印象的でした。
演技の面では霧子の人頑張ってたように思います。
本編内でもあまり見せたことのない激情を露わにして、警視庁参事官に窮状を訴えるシーンとかは迫真の演技だったと思います。
そして初お目見えだったゴースト。
本編とはなんの関わりもない唐突な登場でしたが、印象的な見せ場を創っていきましたね。
個人的に面白いと思ったのは、常に浮いているような演出がされていたこと。
MUGEN的な制作から考えると、ずっと浮いてるようなキャラクターとか面白そうじゃないですか。
まあ、過去の例から見るに、ゲスト登場時のライダーは性能やキャラクターが本編とは微妙に違うことが多々あるので、この特徴が引き継がれるかは微妙ですが、中々期待が持てそうなライダーだと思えました。
色々思うところはある内容でしたが、ファンなら楽しめる映画ではあると思います。
レイトショーで見に行ったのですが、初日とはいえ夜の遅い時間にもかかわらず結構な観客が来ていて、関心度の高さが伺えました。
本編とは直接関わりなさそうだとは思いましたが、細かいフリや、設定の話題など、両方を知っていることでより内容を楽しめるギミックは用意されているのではないでしょうか。
今週は、関西は恒例の全国放送からハブられる回のため確認できませんが、最終回に向け、盛り上がっていく中で、ドライブの世界をより深く楽しむために、映画の方も抑えておいてみてはいかがでしょうか。