格闘ゲーム作画に特化したドット絵講座

作画準備:キャラサイズの設定

キャラ製作を始めるにあたって、最初に決めておくべきだろうなと思う点は2点


キャラの体格

使用する色数


です。
 私がキャラ製作を始めたときはこんなこと考えもしてなかったし、それどころか色々試すつもりで体格や色数は毎年変えていました。
 だから、アギト-響鬼間では絵柄やサイズの統一が取れていません。

旧規格仮面ライダーアギト 旧規格仮面ライダー龍騎 旧規格仮面ライダーファイズ 旧規格仮面ライダーブレイド 旧規格仮面ライダー響鬼

発掘できる一番最初の絵柄。サイズや色数、塗り方などは全く考えず作画しています。

まあ基礎がなってないんで、いずれも大差のない絵に見えるかもしれませんが、未熟なりに色々と工夫をしてたのですよ。
 製作していたキャラクターの数が5体を超え、単体のゲームであるStreetRiderを製作しようと思ったころから、同一の規格で作画することを意識し始めました。
 その時決めた規格で作画したのがカブトと電王です。

旧規格仮面ライダーカブト 旧規格仮面ライダー電王

黒主線、16色、7頭身基準。
マスクを被っているのだから、多少顔は大きくなるし、日本人の体型的には7頭身ぐらいが平均的だろうという考えで決めた頭身でした。

 

ところが、動かしてみると、MUGENのなかにあっては2mという設定身長の割りに平均的、もしくは小柄に位置するサイズになってしましました。
個人的イメージとして、仮面ライダーには「異形かつ巨大」というイメージがあってほしかったので、現在製作中のライダーは、頭身を一つ伸ばした規格で作画しています。

現規格仮面ライダークウガ 現規格仮面ライダーアギト 現規格仮面ライダー龍騎 現規格仮面ライダーファイズ 現規格仮面ライダーブレイド 現規格仮面ライダー響鬼 現規格仮面ライダーカブト 現規格仮面ライダー電王 現規格仮面ライダーキバ 現規格仮面ライダーディケイド 現規格仮面ライダーダブル 現規格仮面ライダーオーズ

現規格でのライダー。
黒主線、16色、8頭身基準

 

作画はやっていけばやっていくほど上達していくものですから、昔描いたものが気に入らなくなるということもでてくるでしょう。
 しかし修正する時、体格まで変わってしまっていると、普通に新規絵を作画するのと変わらない労力だし、二通りの絵が同時に存在していると見ている側の違和感も大きくなります。
 だから、体格だけは最初にこれというものを定めておかないと後が大変です。

 モデルとする絵に関しては、好きなゲームの好きなキャラクターがいるならそれを手本にするのが一番良いでしょう。
 元キャラの絵を横に並べて作画を始めるようにしましょう。大事なのは、人体の要所要所の位置関係が同軸上にあることです。

ディケイドディエンド身長比較

ディエンド企画の為にディエンドの立ち絵を作画した際、ディケイドを元としました。
 例の絵は完全に描ききってしまったものですが、ラフ絵の段階で赤線で結んでいる部位が同位置にあるかを確認しながら作画していきました。

 

ちなみに、桝久堂のライダーついてはもう少し明確な基準を決めてあります。
 私が使用している作画ツールEDGEのグリッドの表示機能を16×16に設定し(EDGEのデフォ?)この1マスを、現実の世界の25cm相当、8マスで2mと考え、各ライダーの劇中の設定身長と比較して体格を決めています。
 平成ライダーの身長は平均2m前後ですから、明確な上限が決定されていると各パーツの大きさなどを設定しやすいのです。
 またマスクの大きさは約1マス分としているので、8マス分の体は、人体の理想体型とされる8頭身の基準に合わせることができるので、見栄え良い体格にかけます。
 もちろん16ドットを25cmには数字的に割り振れないので、あくまで大雑把な目安ですが、あるとないとでは描き易さは違ってきます。
 またMUGENの中にあっては、KOF系のキャラクターと並ばせると対格比が大体同じというのも良点です。
 KOFはバリエーション違いも含めて同一規格で描かれたキャラクターが一番多いゲームでしょうから、それとキャラ比的に馴染めるということはMUGENの世界で最も基準的な体格であるということになると考えられるからです。

 
頭身図

このように直立で大体、頭八つ分。
新しいライダーを描くときは試し描きも兼ねて、直立姿の絵を描いてパーツごとのバランスを決めたりします。